ばにらんぶん

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感想:「遥かなるマナーバトル」1巻

このまんがすごいぞっ!!!

 

コミックスに「読んだら布教がマナー」と書かれておりましたのでw

 

作品情報


著者: たむらゲン 
出版:  小学館
レーベル: 裏少年サンデーコミックス

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感想

強烈なタイトル、強烈な個性のまんがです。面白い!

 

マナー・礼儀…社会通念や常識としてわきまえてなければいけないことや知っていなければならないこともたくさんあるけど、もちろん知らないこともたくさんあるわけで。

知らないことは人に聞いたりネットで調べ大変助かっているけれど、中には納得のできないような不思議なマナーが紹介されていることもあり言葉にできないもやっとしたものが残っていたりする(けどそんなことはすっかり忘れて普通に生きてる)。

この作品はそんな「もやっ」としたものに対する一つの解釈を授けてくれているように思う。ああー…!っていう共感がある。

 

主人公が衝撃を受けたのは叔父さんの破天荒な焼香ではなく、その所作の美しさというのがすごい。確かに、葬儀っていうのはマナーが支配する現場だもんな。そのマナーっていうのも地域性があったり、一族のルールなんかもあったりするから恐らく「何が正しい」のかは誰にもわからないんじゃないかな。死者を悼む気持ち以上にマナーに気を取られてしまうのは本末転倒もいいところだと主人公が憤慨するのに似た気持ちで葬儀に臨んだことのある人もきっとわたしだけじゃないと思う。

 

主人公の叔父さんが「社会を変えろ」として協力してくれ、その中で

・まずは今の社会で認められなければならない

・このルールの中で実力を見せつけなければならない

と諭すこの説得力よ。

 

「指摘」というところでポイントが入るバトルゆえ「こじつけ」が必要でそのこじつけにも説得力が必要になる性質上知識や教養が必要になるっていう設定の細かさ…これがすごくかっこよくておもしろい!