なんといっても、おぞましいまでの「ヒロインの顔芸」がすごい作品ですよね。
「これもエミのため」この一点だけであらゆることを乗り越え、復讐を実行していく決意と継続力とど根性。
今回は3巻までの感想です。
作品情報
原作: まきぶろ
漫画: 白梅ナズナ
出版: 一迅社
レーベル: cimic LAKE
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感想
わたしはこれ、よくネットの広告で見て、それでピクシブコミックかなんかを経由して読むようになったと思います。今もかなり広告を見るので、ご存知の方も多いかもしれません。
なんといっても、少女まんがなのにむちゃくちゃ濃ゆい顔芸。中でもゲームの中の「ヒロイン」のゲス顔は、本当の少女が見たりしちゃったらトラウマにでもなりそうな勢いがあるくらいの迫力です。「ヒロイン」の中身が醜悪なものであるということを絵で表しているんだなって。
いろんなことがあってハメられたひたむきで優しい現代日本の大学生「エミ」の聖女っぷりが本当にすごい。でもね、あれだけの心の清らかさを示され、彼女の在り方に心を癒された本来のエミリアに敵対心を隠さない「ヒロイン」。その醜悪な顔芸と自分の都合の良いように物語が進まないことに癇癪を起す彼女と同様な感情ってどこかの側面は自分にもあるもので。そういった醜悪なものを突き付けられるような気にもなります。
エミリアは、エミがやるであろうことを実行し、彼女が安心して暮らせる世界のためにあらゆることを排除して、そして「ヒロイン」を生き地獄に落とすよう働きかけていくわけですが、その手段とかが周到でしかも手を全く抜かず、信用をするけど信頼はしないで目的のために邁進するところをかっこいいと思うのです。