ばにらんぶん

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感想:「没落令嬢、貧乏騎士のメイドになります」1巻 ※ネタバレ含

今回の主人公はとっても真面目な男子です。

 

作品情報


原作: 江本マシメサ
漫画: 千世トケイ
出版: ぶんか社
レーベル: BKコミックスf



感想

純粋培養というかマトリョーシカなみの箱入りお嬢様が過酷な人生を歩むのをうっかり間近で見てしまった男性の物語。

みんなの憧れる貴族令嬢が没落してしまってからは誰も見向きもしないどころか、根も葉もないうわさで好き勝手に言われていた…のを苦々しく思っていた主人公。

周りが持ち上げる中、内心こっそりと憧れの気持ちを持つけれど迎合できないでいる不器用さがかわいらしい。本人としては敵意を持たれていると勘違いしていたのもあるから仕方がないという気はするけど、その勘違いは払しょくされて良かった。

 

没落してしまった貴族令嬢がどんなことを考えているのか具体的にはわからないし、ピュアすぎてまるで見当もつかないけど、彼女なりの誠実さで主人公から受けた恩を返そうと努めているのはよく伝わってきます。できることを一つ一つやっていく、地道なことをいとわない性格なんだろな。

辛い境遇なはずなのに悲観する様子もなく、没落の原因となった父親への怨嗟の様子もなく、ただ置かれた環境に向き合っていくのはなんて心が強いんだろう。むしろ、勉強漬けなどの毎日から解放されて少しせいせいしていたりするんだろうか?とも思ったりした。週1回程度の孤児院慰問にしても、貴重な息抜きの時間だったり…。

 

「弱き者を助け礼儀を重んじ悪を打ちのめす」という騎士の教えを実直に守っていく主人公と同じベクトルじゃない?お似合いじゃない?

 

使用人家族の双子ちゃんが賑やか可愛くてイイ。明るくて自然体で、好い環境で育ってきたんだなぁってことが感じられて、おばちゃん涙出ちゃう。(そこで!?)

 

「恩」って、主人公が忘れてる何かがあるんじゃないかって気がする。

 

 

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