ばにらんぶん

読んだまんがの感想を800字以内で書いています。

感想:「瓜を破る」8巻

(※青年漫画です。おとなシーンあり)

毎回しっとり、でもうわー!!って静かにきます。

まとめだからザックリだけど、1~7巻の感想はこちら。

vanilla-mocha.hateblo.jp

 

作品情報


著者: 板倉梓
出版:  芳文社
レーベル: ラバココミックス



感想

主人公香坂まい子さんのお話がありながら、今回は彼女の職場で働く派遣社員・レンちゃんのお話がメイン。

外見にコンプレックスがあって、親からかわいいと言われるたびに反発してきたレンちゃん。外見でランク付けしている彼女が、「格上」なイケメンと知り合って約束して出かけて、そして強くショックを受け…。そこに至るまででもイケメンとはあまり感覚が合わないことが自覚できてるのに外見至上で視野狭窄に至ってたレンちゃんにはそれを認めることはできなかったんだなって。

反対に、外見が「ない」としてたケイタは、自然体でいても感覚が合うのがイケメンと見事なまでに対比されてて。人柄とか感覚とか、外見ではないところで惹かれてたのもキュンキュンした。さらにケイタがレンちゃんを「かっこいい」って言ってそれがすっと彼女に染み入ったことであらゆる価値観がひっくり返ったのとかいっそ泣けた。

彼女が勝手に感じてた生きづらさみたいなのが氷解して沁みた。

 

さて主人公。

前半のラブラブ感、後半のもだもだ感、すごい。

でもさ、すっごく現実味のあるすれ違いで「仕方ない」って思うけど、主人公の不安な気持ちも非常によくわかる。今回はヒーロー側の視点がほとんどないから、主人公の不安からの焦りや妄想(?)を集中して浴びてるせいで「私ばっかり好きみたい」っていう説得力がすごくて。

実際には前巻までで鍵屋氏が現状を打破しようと頑張っている姿を想像できるから読んでいる方としてはもだ感で済んでるけどね。

早く主人公に倍の幸せが訪れますように~!

 

 

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